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私は三人の子どもを持つ父親で、日本語、英語、北京語、広東語を話すことができます。妻が仕事に復帰する際に、子どもたちを預ける保育園を探し始めました。しかし、3人を同じ保育園に入園させることは不可能であり、認可保育園どれも差異がなく、環境は狭く管理も行き届いていないように見えました。利便性の高い保育園はすぐに満員になり、安心して子どもたちを預けられる場所が見つかりませんでした。この経験から、保育園不足や保育の質の問題を身をもって体験しました。
私自身が子どもの頃から英語教育(バイリンガル教育)を受けて育ったこともあり、横浜のプリスクールやインターナショナルスクールも検討しました。しかし、これらは費用対効果が低いと感じましたし、英語のみでの教育を行っている所がほとんどでした。
日本で生活していく上で、日本語の習得は必須だと私は考えています。また、日本社会に溶け込むためには、日本語だけでなく日本の文化も学ぶ必要があると感じています。そのため、英語教育だけでは不十分だと思いました。
しかし、私が望むような日本語と英語の両方を学べる学校は存在しませんでした。このままでは、子どもたちを安心して預けられる理想的な環境を提供することができないと考え、自らが理想とする日本語と英語の両方を教えるプリスクールを設立する決意をしました。
果樹園の中の苗木という意味です。非常に繊細な苗木も、しっかりと手入れをすれば大きく茂ることができます。
最近の研究によると、バイリンガルで育った子どもは認知機能の発達が促され、集中力が高まり、思考の切り替えも早いとされています。また、幼児期(0歳~5歳)は母国語以外の言語習得に最適な時期であり、早期の外国語学習が推奨されています。
1歳から3歳での早期教育を受けた子どもは、学校中退率が低下し、社会性が豊かで学業成績も優れていることが明らかになっています。
これらの知見を踏まえ、低年齢から日本語と英語のバイリンガル教育を行う保育園の設立を目指しました。バイリンガル教育は言語能力の向上だけでなく、子どもの全体的な能力を高め、柔軟な思考や優れたコミュニケーション能力を培う効果があります。
こうした能力を持った子どもたちは、将来、より良い世界の創造に貢献するでしょう。多くの子どもたちを育成し、彼らの可能性を広げていくことが私の願いです。
多くの手間と愛情を注ぎ、やがて大きく強い果樹となり、開花し実を結ぶことを願って、Orchard Kinderと名付けました。
私の父が当時1歳にも満たなかった長男に贈った一冊の本が全ての始まりでした。その本は中国語の絵本で、幼児向けというよりは4~5歳児向けでした。長男はその絵本をいつも手放さず、興味深そうに眺め、読んでいました。試しに絵本の言葉を教えてみると、彼は楽しそうに発音を真似て、やがて正確に話せるようになりました。
当時、海外勤務だったため英語の多い環境にいましたが、長男は日本語や中国語だけでなく英語にも反応し、英語の指示で行動してくれました。
この経験から、幼児教育や子どもの脳のメカニズムに深い興味を持つようになり、さまざまな書物や研究資料を調べるようになりました。
それを通じて理解したのは、才能は育てるものであり、天賦の才も育てなければ意味がないということでした。子どもたちにとって、教育は非常に重要な役割を果たします。
人生における投資とリターンを比較するならば、大学教育への投資がもたらすリターンは最も低いものの一つであり、反対に、幼少期への投資がもたらすリターンは最も高いと言えます。
頭が良いからといって、必ずしも人生がうまくいくわけではないと私は考えています。教育者・思想家のSir Ken Robinsonは「現在の学校教育は子どもの創造性を殺し、良い労働者を生み出すだけのシステムである」と述べています。これは非常に興味深く、多くの点で賛同します。
古くから「魚を与えれば一日食べられるが、魚の釣り方を教えれば一生食べられる」と老子は言いました。
教育もまた同様ではないでしょうか。
という考え方です。
これらの理念に基づき、オーチャードキンダーは設立されました。